冬に新タマネギを食べる贅沢!玉葱セット球栽培。
(後編・セット球栽培編)
さてさて〜そうしましたら、いよいよセット球栽培と行きましょうか!今回は、(前編・セット球作成編)で栽培した「超極早生玉葱タイガージェット」のセット球で栽培していきますよ。
別途、種苗店・量販店でお買い求めになったセット球でも、栽培方法は基本同じです。まずは、低温処理から始めると、スタートダッシュが良いですよ〜っ!
買い求めてきたばかりの物や、蔵出しホヤホヤのセット球は、休眠状態にある場合が多くあります。定植して潅水すると、ある程度の休眠は打破されて芽が出てきますが、なるべく早く発根させて自前で水分を吸収し活着して欲しいので、ここは低温処理を行い休眠打破を行ってみましょう。
低温処理をして、秋の訪れを感じてもらい内部の芽や根をたたき起こして、定植後の発根や萌芽を早くするようにするわけです。
セット球の皆さ〜ん!秋ですよ〜っ。秋が来ましたよ〜っ。起きてください!
低温処理と聞くと、何か難しそうですが、何と言う事はありません。タオルに包んで、タッパーに入れて、冷蔵庫(野菜室は寒すぎるのでNG)に10日ほど、放り込んでおくだけです。
タッパーのような密閉容器に入れておくと、冷蔵庫を開け閉めしたときに結露しないため、セット球へのダメージが少ないです。
8月末〜9月上旬が、セット球の定植適期です。遅れないよう植え付けましょう!
植え付けが遅れて、日が短くなってしまうと、タマネギにならずに、何となく太いネギに仕上がってしまいます...。
セット球の休眠打破をしているウチに、圃場の準備もやっておきましょう。本職の農家は施肥(ザックリ成分でN10-P10-K10/kg位)をして新しく畝を作り直し、地温抑制のために、白マルチを張り(もしくは露地のまま)ますが、家庭菜園の私は何よりも労力軽減が重要ですので、畝の作り直しは行いません。西瓜を放任栽培していた時の平畝を不耕起・マルチそのままで、穴を開け直して流用します。株間15cm×条間20cmでマルチカッターでスボスボ空けていきます。
この3列をセット球栽培に使用します。奥側は別栽培。
マルチ下の土はかなり乾燥していましたので、移植までの数日間は、出勤前にバシャ〜っと潅水しておきます。タマネギはわりと水分を欲しがる野菜なので、畝は十分保水させておくと良いです。
さてさて、冷蔵庫で低温処理していたセット球はどんな感じでしょうか?ちょっと覗いてみましょう。お!新根が出始めている奴がいますねぇ〜。8月23日にスタートして、今日は8月30日、丁度1週間ですね。
少し予定より早いですが、低温処理終了と致しましょう。休眠打破完了です!
では、植え付けていきましょう!セット球は深植え厳禁、全体の三分の二が埋まっていれば十分です。
指でグリグリッと穴を空けて、そこへセット球をギュッと差し込み、チョイチョイと土寄せをして、こんな感じでOKです。
はい、植え終わりました、簡単ですね。あとは、乾燥するなら適時潅水を行います。
でも、恐らくここ数年は残暑を通り越して、9月になっても猛暑日が続く気候なんですよねぇ〜。あんまり暑いとセット球が腐ってしまいます。畝・マルチ流用なんで地温の上がりすぎが怖いところ。
天候のせいにして失敗していては家庭菜園は面白くありません。そういう訳で、やはり何か対策をしてやりましょう。一番直接的に温度を下げられるのは...寒冷紗ですねぇ。
そんなに長期間、設置しておくわけではありません。ダンポール支柱をプスプス刺して、手持ちの寒冷紗をバサッとかけて、飛ばないように、スソに石でも載せておけばOKでしょ!活着して自前の根で水分を吸ってくれるようになるまでの簡易措置です。
寒冷紗の内側はこんな感じです。遮光率は70%位(たぶん...)ですので十分明るく、涼しいです。何とか近年の異常とも言える夏の暑さを乗り切って欲しいところです。
とは言え、気温以下にはなりませんので、やっぱり暑い時は暑いんですよねぇ...。
あぁ〜暑い...。案の定、暑い!全国で40℃に達する地域がチラホラ出ています。う〜ん、どうなってしまうんだろうこれからの気候...。もう本当に、例年通りと言う感覚で農業していると、立ち行かなくなってきました。これからの夏場の家庭菜園は、高温・乾燥の対策は必須ですねぇ。
さて、本日は9月7日。8月30日にセット球を植え付けから1週間が経ちました。ピピッと新芽が萌芽し始めはした。
異常とも言える夏の暑さですが、寒冷紗のおかげで何とかなりそうです。良かった良かった!しかし、余りに暑いので、もう少し生えそろうまで寒冷紗を外すのは、やめておこう...。
本日は9月10日。上記画像から3日経ちました。ザックリ生えそろいましたかねぇ。そろそろ寒冷紗を外しましょうかね。
少し心配ですが、変に徒長されても困りますので、寒冷紗を外します。あと、畝・マルチ流用なんで施肥していません。化成肥料をひとつまみずつ各穴にやります。厳密に丁寧にやらなくも良いです。マルチの上に転がっている肥料粒も、降雨の時、とけて近くの穴に流れ込みますからね〜。
日々グイグイ生育しています、生育はまずまずと言った所でしょうか。
9月下旬辺りで、もう一度追肥を入れておきます。前回同様、各穴を狙いつつ、でもザックリやる私は、結構外してマルチの上にばらまきつつ、施肥します。
10月5日、毎度おなじみ「ゲリラ雨+突風」を喰らいました。風の方向に寝てしまいました...。
こう言う天候は避けようがありませんが、大粒の雨でバチバチ叩かれても、マルチがあると土の跳ね返りによる汚れがありません。病気をもらうリスクと薬散の労力軽減につながります。
10月12日、ゲリラ雨に叩かれながらも葉数が6〜7枚ある物から、肥大が始まります。
良くも悪くも、ゲリラ雨でも雨は雨...。降雨による水分補給と言う点では良いことです。これから特に肥大期にさしかかると水分を欲しがります。乾燥している場合は、積極的に潅水を行います。
10月26日、球の肥大が進みます。だんだんタマネギっぽくなってきました。
11月16日、さらに球の肥大が続きます。良い感じです!
11月25日、さらに球の肥大が続きます。チラチラ倒伏する物も出てきました。そろそろ収穫ですねぇ。
12月に入りました。そうしたら、いよいよ収穫と行きますか〜!季節外れの新玉です!
さてさて、何やかんやしているウチに、季節は12月に入りました。本日は12月3日、暖かい風の穏やかな薄曇りの天気です。収穫日よりですねぇ。
倒伏している物、球の肥大が十分な物から順次収穫していきましょう。
ここら辺り抜いてみましょうかね。さてさてどんなもんですか〜?
ズホズホっと引き抜きます。通常の春穫りよりは引き抜き抵抗が少ない。根の量は思ったほど多くないですねぇ。ほんで、肝心のタマネギの仕上がりはと言うと、こんな感じです。
おうおう、良い感じじゃないですか!ご立派に新タマじゃないですか〜!上等上等!
さて、とりあえず私は家庭菜園なので一気に収穫はせず、ボチボチ食べる分ずつ収穫していこうと思います。この時期に新タマがあると良いですね、寒い季節は煮込み系の料理が増えますから、新タマは美味しいです!
今回の栽培は、8月30日定植の12月3日〜収穫開始と言う事で、ザックリ3ヶ月チョイと言った感じですね。
さてさて、早いものでもう年末になりました。ボチボチ収穫は続いていますが、実家へ帰省するときの手土産に、白菜、キャベツ、大根、人参なんかの冬野菜と一緒に、せっかくなんで新タマも持って帰りましょうかね。
月頭の頃と比べると、気持ち玉伸びしたかな?と言う感じです。
年が明けました!早朝は霜が降りてキンッ!と冷え込む季節です。まだまだ寒くて体が動きませんが、のんびりしていると春が来て忙しくなります。ゆるゆる畑の模様替えを初めて行きましょう。と言う訳で、1月中旬セットタマネギ全穫りします。
セット球の定植時、小さいのと、大きいのをちょっと混ぜて植え付けたので、それらの生育はやはりばらつきましたね〜。
上記画像、左。セット球が一円玉ぐらいの大きさだった物。仕上がりは綺麗だけれどもチョット小さい。
上記画像、右。セット球が十円玉より大きかった物。茎が青立ちになり球にはなったものの、首が太く不細工な仕上がり。(まあ、自家消費する分には何ら問題ないですけどね。)
左画像、セット球が百円玉ぐらいの物。綺麗な玉に仕上がり丁度良い感じ。百円玉〜チョイ大きい位が、一番歩留まりが良さそうな感じです。ちなみに、セット球の形状が、丸いのや縦長のがありましたが、そこは余り気にしなくても良さそうです。
これ位がジャストサイズね。良い玉です。
以上!タマネギのセット球栽培でした〜。皆様の菜園ラインナップにいかがでしょうか?