pH(ペーハー)って計測したことありますか?


近所の家庭菜園をやっている園主のお爺さんと話しをしていて、アカン訳ではないのだけれど、何か調子悪いな〜。何かもうひとつやな〜。天候のせいかな〜。と、首をかしげている。でも端から見ている分には、野菜は生育しているし収穫も出来ている。まあ、それなりに綺麗に管理されている家庭菜園に見える。
しかし、栽培管理をしている園主からすると、何かしっくり来ないと思っている様子。何が悪いのかが解らないと...。


写真 私にはひとつ思い当たる節があり、その園主は石灰を蒔くのが大好き。土作りと称して石灰、土壌消毒と称して石灰、トマトの尻ぐされ対策と称して石灰と、事あるごとに石灰を蒔く。「石灰の蒔きすぎでは?」と言っても聞く耳持たない、困ったものです。

「話を聞く気が無いなら、相談せんといて!」と心の中で言う...。
たぶんpHが高くなっているのでは...と思うのだが。


写真 かく言う私はと言うと、人並みにはpHの知識は持っているつもりだが、我が菜園でpHを計測したことはない。造成地のためベースは真砂土、開墾当初は色々な欠乏症が出て難儀しましたが、ここ最近は土作りの甲斐あってこなれてきました。
人の振り見てなんとやらと言いますし、良い機会ですので一度pHを測定してみようと思います。

pH(ペーハーと呼びます)とは、
写真 水素イオン濃度指数のことで、平たく言うと土が酸性なのかアルカリ性なのかを、表す尺度として用いられています。pHは0〜14で表して7が中性です。

世間一般的には野菜に適した土壌は6〜6.5の弱酸性位が良いと言われています。

野菜の好適pHについては、非常に細かく記載されたHPが検索するとたくさん出てきますので、詳しくはそちらをご覧下さい。


写真 厳密には、培土サンプルをJAや試験場に持ち込んで土壌診断してもらうのが完璧であるけれど、特段悩んでいないのなら家庭菜園でそこまでする必要はないかな〜。
(ウチの会社の育種農場では毎年やっています。土壌診断はpHだけで無く、EC、CECをはじめ非常に細かく含有成分を数値化してくれますので、本職の農家は行うべきですね。)
で、今回私が準備したのはタケムラのpHメーター。畑土に直接挿して計測できて便利。


写真 この手のpHメーターは畑土に十分安定した水分がないと、正しく計測できない。春先、今シーズンの土作りがザックリ終わった後、2回降雨に当ててから降雨翌日に計測してみましたよ。

畑土に垂直に差し込むと、緩やかにメーターが振れ始めます。数分後に数値を読みます。


畑の四隅と中心の5箇所を測定します。大体pH6.6と言った所でしょうか。中性に近い弱酸性と言う所ですね。真砂土ベースのため、予想ではもう少し酸性に振れるかと思っていました。


しかし実際の所、私が思うに家庭菜園で、そこまでpHを気にしなくても良いと思います。
よっぽど偏った施肥をしなければ、野菜が育たないというようなことにはなりません。実際我が菜園では、西瓜やメロンは勿論のことナスやらトマトやらオクラにトウモロコシ、ジャガイモに人参にホウレン草、白菜、キャベツに至るまで、同じ畑でごちゃ混ぜで栽培していますけれど、何の問題も無く栽培出来ています。でも、「なんかな〜、なんやろな〜、何か調子悪いな〜」と、言うようなときは一度pHを計測してみるのも良いと思います。
もし、酸性にpH5.5以下、アルカリ性にpH7以上に振れるようなら、酸度矯正してみては如何でしょう。


写真 で、せっかくなんでそのお爺さん菜園のpHを計測してあげたら、数値は「pH7.3」。う〜ん、やっぱりアルカリに振れている。ダメかと言うと、そこまでダメという訳では無いのだけれど、今シーズンはとりあえず石灰まくのをやめてみたら?とアドバイスするも...。

しかし、なんであの世代の人はあんなに石灰をまきたがるのだろう?皆という訳では無いのだが、石灰信者がチョイチョイいらっしゃる...。


肥料をやろうと思うんだけど。
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