地温ってどんな感じ?
地温を上げるにはマルチを張るのは常識。でも、本当にちゃんと上がってる?生育初期は「気温」よりも「地温」の方が重要です!
季節は2〜3月、まだまだ寒いですがナス科の育苗はすでに始まっている頃ですね。
菜園の方も荒おこし、堆肥まき、肥料まき、等ベース作業が始まっている時期かと思います。
さて、ここで良く話題に上がる話で、早く畝を起ててマルチを張ってしまえば地温が上がって、少々早植えをしても活着が良いよ。と言った話が良く出ます。
基本あっています、間違ってはいません。が、そのマルチを張った畝の地温、「上がったままちゃんとキープ出来ているか?」と聞かれて、ほとんどの人は「わからんけど、あったかいんじゃ無いの?」と漠然と思っていると思います。
畑によるんですけれど、ここに大きな落とし穴がぽっかりと口を開けて潜んでいるんです。
ここにひとつ、皆さんがあまり意識していない超重要なファクターがあるんです。温度は目で見えませんのでイメージしにくいですね?
実際に温度計を畝に刺して地温の動きを可視化してみましょうか。
この「地温・気温温度計」は2つの温度計を1つにくっつけて、ひと目で地温と気温がわかる便利な温度計。千円位で園芸店に行くと売ってます。
マルチをビシッと張れば日が出ていれば地温は上がります。同条件の畑でマルチ有り・無しでは一目瞭然、マルチ有りの方が地温が上がります。当然ですよね。
では、太陽光線が無くなる夜はどうか?夕方はまだ多少差がありましたが、朝方畑に見に行くと、あらら、どちらも同じぐらい冷え冷えになっているではないですか。せっかく苦労してマルチを張ったんだからせめて0.1℃でも良いので、完全露地より上がっていて欲しかった・・・。デスよね。
最低地温が同じでは早く作業をした意味があんまりありませんね。
(でもね、やっぱり最低温度に到達する時間は完全露地より稼げていると思いますので、無意味ではないよ♪)
え〜っ!せっかく頑張って作業したのに、あんまり意味ないの!って声が聞こえてきますね。では超重要なファクターを発表致しましょう。
それは「水」です。土壌水分です。マルチを張った畝の土壌水分が十分あるかどうかで畑土の蓄熱性能が変わってくるんです。
地温とは、土を暖めているのでは無く、畑土に含まれている水分を暖めているのです。
夜お風呂に入って、朝、風呂場にいくと冷え冷えですが、風呂桶の水は生ぬるいですね。あのイメージです。
下記のグラフを見て下さい。ひと波が1日を表しています。日中地温は最高になり、深夜地温は最低になります。しかし、水分を十分含んでいる土壌は水が蓄熱しています。ほんのわずかですが、前日より地温を保っている状態で、日が昇り地温が上昇し始めます。これを繰り返す事により、少しずつ少しずつ最低地温が上がっていきます。
2週間もすると、夜マルチの下に手を突っ込んでみると「あっ何かぬくい」と体感できるレベルになっているハズです。
パサパサでフカフカの畝では1日の上下はあれど、ずっと平行線のままです。最低地温は露地と変わりません。