「予防と治療」チョイスする薬剤、あってますか?


家庭菜園をやっていて、メンタルをやられるのが色々な不測の障害。天災、獣害、虫害、病害、盗難、子供の乱入、挙げるとまだまだありますね〜。しかし、対策を事前に行っておけば防げる障害もあります。
中でも「病害」これは薬剤を効果的に使用する事により、大幅に散布量も薬剤経費も軽減できる可能性があります。

まず農薬には、大ザックリ「殺菌剤」と「殺虫剤」がありますよね。今回の話は病害ですので「殺菌剤」の方ですね。

写真 農薬って、お高いですよね〜。小さなボトルで数千円、大ボトルなら万円する物もありますね。懐の寂しいおっさんの財布にはやさしくない資材です。

勿論薬効の範囲が広かったり、良く効いたり、価格だけのことはあるのですが...。


でも薬剤コーナーでしげしげ見ていると、Aと言う病気に適用のある「イ剤」、同じくAと言う病気に適応のある「ロ剤」価格が3倍ぐらい違い、この差は何なん?と思うことありませんか?(上記は一例)
ウラの説明書を見てみても、作物や薬効の範囲もそこまでの差は見当たらない。なのになんでこんなに価格差があるの?って思いません?

写真
近所のお爺さんは、「安い奴は全然効果が無い!カネの無駄や!」とお怒りの様子。確かに高価な薬は良く効くことでしょう。

でも、安い薬は効かないのか?効かない薬を何故販売し続けているのか?メーカーは、なぜ製造を続けているのか?詐欺なんか?と、思いません?

それはズバリ、大ザックリ言うと 「予防薬」と「治療薬」の違いです。傾向として予防薬は安価、治療薬は高価です。(上記は一例)
野菜の病気は色々ありますので厳密な話は出来ませんが、ザックリ言うと、発病前(症状が出る前)に予防的に使用するのが「予防薬」。発病後(症状が出てから)に病気の進行を止めるのが「治療薬」です。この原則は、ほぼ全ての野菜に当てはまります。


写真 つまり、Aと言う病気が出ているのを菜園で確認して、慌てて薬散するケースが多いと思うのですが、この時「予防薬」を散布しても効果はあまりないと言う事です。

荒ぶるお爺さんが「安い奴は全然効果が無い!カネの無駄や!」とお怒りなのは当然で、「予防薬」は「予防」に使用してこそ真価を発揮します。薬剤のチョイスの仕方がそもそも間違っています。


写真 で、本題。世の中の家庭菜園家は私も含めて「薬散は出来ればやりたくない派」が多数派だと思います。いいと思います、せっかくの家庭菜園ですからね!
しかし、栽培を色々工夫しても、「どうしてもこのタイミングで出るよねこの病気は!」と言う事もあると思います。

写真 菜園ビギナーの方は、この栽培の工夫や罹病のタイミングがまだ解らないと思うので、どうしても薬散は「病気の症状を確認してから慌てて薬散」と言う事になります。上記で記載したように、このタイミングでの薬散には「治療薬」を使用しなければ意味がありません。
勉教費と割り切って、高い薬を買って下さい。薬剤には「予防薬」とか「治療薬」とか明確に記載されていません。見分けるコツは価格です。(店員さんを捕まえて聞くのが確実。)


写真 比べてみてあきらかに高価なのが「治療薬」です。迷わず一番高い奴を選びましょう。まずは、病気を止めること!これが最優先!


写真 さて、ここで、菜園ビギナーを卒業しつつある皆様なら、何となくでも「どうしてもこのタイミングで出るよねこの病気は!」的な予測が出来ると思います。

この予測の少し前に、発病前に「予防薬」の薬散をするのです。予防薬は安価ですが、罹病前に散布すると非常に良く効きます。


写真 しかし、「病気が発病していないのに薬散するのはイヤっ!」、と言う心理が作動します。解ります、私もです。しかし、何年も同じ畑で家庭菜園をやっていると、ハタと気づくのです...。
「予防散布をした方が、トータルでやる薬散回数が逆に少ないんじゃね?」と。 「トータルの薬剤経費がメチャメチャ安くついてないか?」と。

写真 なので、皆さん。栽培管理をしている時、楽しみながら「予測」をして遊んで下さい。おいおい西瓜さ〜ん「そろそろ、この葉のウラに点々が出るんとちゃうか〜?」とか、おいおいキュウリ君「ボチボチ葉の色が抜けてくるんちゃうか〜?」みたいに。
その予測がヒットし出したら、しめた物です。「予防散布」の出番です。そして、それが栽培管理で回避出来そうなら、工夫します。また、病気は出るものとして、定期的に予防散布するのも、ひとつの手ではありますけどね...。


写真 語弊の無いように言っておきますが、私は「薬散推進派」ではありません。「薬散は出来ればやりたくない派」の人間です。しかし、「アンチ薬散派」でもありません。
なので病害対策は、なるべく薬散は減らす方向でトライ&エラーを未だに繰り返しています。


写真 罹病してしまっていても、収穫まで逃げ切れるなら、そのまま脱兎のごとくつっ走りますよ!家庭菜園では「逃げるが勝ち」もアリですからっ!


農薬(殺虫剤・殺菌剤)をピシャリと良く効かせるひと工夫。
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